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経営者大学-中堅・中小企業のリーダーに捧ぐ!-

著者 新経営サービス 田須美 弘
発行 新経営サービス
定価 1,143円(税別)

本書の構成

  • 目次
    左手に人事 右手に財務
    人は自信をなくすと自分のことしか考えられなくなる
    金儲けは経営にあらず
    問題の先送りが命取りにつながる
    目標のもつ威力は何物にも勝る
    2:6:2に分けてみる
    不況時のタイプ別脱出法
    プロ社員をいっぱいつくる
    啐啄(そったく)の機を見落とさない
    ゆでガエル社員に気をつける
    人生を二毛作で考える
    ネズミの桶かじり
    経営とはあみだくじの如し
    不易流行の教えに従う
    雑用は優先的に処理をする
    組織はサッカーチーム型が好ましい
    社内の確執には「離見の見」を心掛ける
    中途採用者には下駄を脱がせる
    信用不安には「君子は和して同ぜず」で臨む
    水五則の教えに従う
    積極的な言葉を使おう
    がんばれ!乾電池
    アディオス ディペンド オン
    心はどこにも置かない
    ときには遠くを見ながら大股で歩いてみる
    同族経営では幹部は育たない
    頭を雲の上に出す
    人生春夏秋冬
    毫里の差は千里の謬
  • あとがきにかえて
    株式会社新経営サービス
    田須美 弘

    景気が悪いから・・銀行が非協力的だったから・・得意先の要求が厳しすぎたから・・等々、
    会社がおかしくなっていった理由についてこのように説明する人は世の中に少なくありません。

    特に中小企業の経営者はいつも弱い立場に置かれているために、このような被害者的意識になるのもわからなくもありません。
    ところが、このような理由は外部要因であって、その本質についてはまったく表現していません。

    会社がおかしくなっていくのは、須らくその内部から始まります。社内における人と人との問題が原因でおかしくなっていくものです。
    特にそれは経営者や幹部の心の中に潜んでいます。経営者や幹部は激務の連続です。

    その精神的圧迫感、肉体的疲労には想像を絶するものがあります。
    その精神状態は、ほんのちょっとしたことでもバランスを崩していきます。
    会社をおかしくしないためにはその精神状態を常に好ましいものに保たなければなりません。

    私共では、中堅・中小企業の経営者、幹部、後継経営者向けの手作りの一年間にわたる「経営者大学」という講座を設けております。

    そこではリーダーとしての意識改革、実践面での経営技術・考え方を学んでいただいてますが、複雑で多岐にわたる企業経営の諸問題を
    解決していくには一年ではあまりにも時間が足りません。

    そこで、その一年間ではお伝えしきれないことを受講者やOBの方々に手紙を送り続けておりました。
    その内容は悉く、会社内部に関する問題です。会社がおかしくならないように、激務で疲れた経営者、幹部社員の心の中を少しでも
    好ましい精神状態になってもらえるようにと、祈る気持ちで書き続けました。

    今回は、その内容を一人でも参考になる方がいたら・・との思いで、加筆、修正を加えて一冊にまとめたものです。
    本書は、その講座の名をとって、「経営者大学」としておりますが、何もむずかしい理論や、手法を紹介するためのビジネス書では
    ありません。それは講座の根底に流れる考え方をあらわしたもので、「経営者の心の大学」だと思ってください。

    いつの時代でも、どんな環境でも、どのような業種・業態でも
    不変の経営原理というものがあるのではないか?

    これが本書の根底に流れているテーマです。 企業の経営者がこのテーマを解明できれば、どんな時代にでも生き抜くことができます。
    そして、このテーマは、私個人の経営コンサルタントとしての人生を貫くテーマでもあります。 残念ながら、未だその答えは明らか
    ではありません。会社がおかしくなっていく原因が内部にあることまではその経験の中でわかってきました。

    しかし、まったく不完全であり、その解明に向けてこれからも努力を続けていきたいと思っています。

    このマインドがコンサルタントとしての激務を乗り越えることができたとも思っています。とくにバブル崩壊後の構造変革のうねりに
    揺られる企業のトップや幹部の方々と共に汗しながら続けてきたコンサルティング経験は、私の求めていた本質的なテーマの解決に
    経営コンサルタントにもさまざまなタイプの人がいるものです。

    指導先企業に小判ザメのようにへばりついて、社長の言いなりにしか動かないコンサルタント、蛭(ヒル)のようにその企業から
    おいしいものを吸い取るだけ吸い取って何食わぬ顔をしているコンサルタント、先生、先生と呼ばれるだけで現場をまったく知らない
    コンサルタント等々。 このような経験をしたり、噂を聞くことによって、コンサルタント嫌いになった経営者も少なくありません。

    これは全く以ってコンサルタント側の責任です。 私は同業の方々の批判をするつもりは毛頭ありません。

    私自身、未熟で不完全なままで企業の根幹にかかわる重要なことをしていることに対し、ずっと自責の念を抱きながら仕事を続けて
    おります。私も含めて、経営コンサルタントにはこのような反省すべきことが山積みなのです。 一方、経営者にはコンサルタントの
    実力やその人格を見抜く力も求められます。 足りない部分を補う、気が付かない点を指摘させる等々、コンサルタントをうまく使えば、
    経営資源の不足する中小企業にとっては力強い味方となります。

    経営コンサルタントをうまく活用することも経営者に必要な能力の一つなのです。

    最後に、本文には実名こそ明らかにしていないものの、私の体験から書いたために「これは、私のことを書いているな」と感じられた
    経営者もおられることでしょう。その内容は、辛辣なものも含まれているかと思います。しかし、これを機会に再認識していただき、
    少しでも会社が良くなれば・・・と考えて書きました。また、一人でも多くの経営者が、自分に不足する点に気付かれ、明日からの
    経営改善が進めば、社会にとっても価値あることだと思っております。ご容赦いただきますように。
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